需要者のメリット
すなわち、競売市場は一般の人も参加はするが、これを仕入れのようにして競落し、それを再び一般市場に出す人たちがビジネスとしてかかわることが多く、その状況あkら見ると最終市場ではなく、卸売りに近いという説明である。【需要者のメリット】収益還元法という新評価の導入により、土地の競売は需要者にとって大きなメリットを与えるであろう。まず、需要者を従来ためらわせていたのは「不安」である。彼らの最もこわいのは、変なものを買うことになるのではという恐れだ。収益還元法は、競売物件に特徴的な「リスク」を、評価上ではっきりと示し得る評価法である。従来の評価法である取引事例比較法の中では、リスクは、比較対照となる売買事例の価格の中にすでにそのリスクが含まれているとする考え方であるから、リスクは明示されない。あえて、弁護すれば、求められた価格から、競売市場は特殊だからということを背景として総合的に「市場性減価」としてマイナス三○%とかを施すというやり方をとり、これがリスク分ということになる。しかし、これでは価格は確かに下がるが、需要者の不安の本質的解決にはならない。なぜなら、さあ価格はこう出たから、後はこれで買うかどうかそっちでそれぞれ決断してくれと、つき放しているようなものだからだ。収益還元法ではこのようなことはない。彼らは、利回りと賃料情報・経費情報を得ることができる。利回りこそが比較考量の最大のチェックポイントであり、リスク情報である。また、利回り水準と収益情報の内容を比較することで本人にとってのリスクの比較判断ができる。利回りの明示があることで、やっと彼らには、評価額の表面上の安さや買い得感という莫としたものでなく、通常市場とくらべてどれくらいの利回りかということを比較して、判断できるのである。
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